住所 | 静岡県賀茂郡松崎町松崎234-1 |
---|---|
longitude | 138.777756 |
latitude | 34.750706 |
郵便番号 | 〒410-3611 |
電話番号 | 0558-42-0481 |
アクセス | (1)伊豆急蓮台寺駅からバスで40分 松崎バスターミナル乗換から徒歩で10分(長八美術館) (2)東名沼津ICから車で120分 |
料金 | 500円 |
駐車場 | あり |
伊豆の長八。多くの方が、聞いたことがない名前だと思います。私も伊豆に住んでいながら、この名前を知ったのはそれほど昔ではありません。入江長八(伊豆の長八)は、漆喰鏝絵というジャンルで数多くの作品を残した、1800年代の松崎町出身の芸術家です。長八の作品が実際に残された浄感寺という寺院を記念館にしております。
なまこ壁で有名な松崎町の街並みを歩き、観光地の真ん中くらいに、浄感寺、長八記念館は佇みます。寺院の前に数台の駐車スペースが完備してございます。
車を停めると、とても趣のある入口が視界に入ります。入口を通ると、受付や簡易的な休憩スペース、売店がございます。こちらでコーヒーなどの飲み物を注文できます。
また、入口においては、館内の有料案内も申し込むことができますが、感染症対策の一環で現在は中止しているとのことです。
解説程まじまじとはお話を聞いてはおりませんが、スタッフの方からこちらの寺院と伊豆の長八についてお話を伺いました。
この寺院は、一言でいうと、長八が昔学んだ寺小屋です。その寺小屋が回収されることになり、江戸にいた長八が思い出の場所に何かしら貢献をしたいという思いから、作品を残したとのことです。地元愛が溢れるストーリーです。伊豆の子供たちにも、そのような心意気を持ってほしいものです。
そして、実際に残された作品がこちらです。有名で国の文化財にも指定されている、「飛天の図」と「雲竜」です。
まず「雲竜」は、天井に描かれた竜の絵です。この特徴は、四方から見ると、怒って見えたり、笑ってみえたり、竜の表情が変化するように描かれていることです。様々な角度から鑑賞し、撮影もしてみましたが、わかりますかね。
こちらが、「飛天の図」。描かれた天女が、壁から今にも飛び出してきそうです。これが、約200年前に描かれ、今なお残っていることにロマンを感じざるを得ません。
他にも、長八の作品や、長八に関連する芸術家の作品が展示してございます。壁画も含め、全てが撮影可能です。しかし、長八の鏝絵は、通常の絵画とは異なり、写真を通じてはその凄さは伝わりきれません。それは、漆喰鏝絵という、伊豆の長八が築き上げた手法に起因します。漆喰鏝絵とは、元々左官屋であった長八が、左官の技術と絵画の技術を融合させたものです。漆喰は、土蔵や城壁に用いられる、消石灰にスサなどを混ぜて作る建材です。まさしく、左官屋さんの技術ですね。これを絵画に取り入れると、絵画が立体的に表現することができます。
展示されている絵画だけでなく、彫刻自体も作品です。お見逃しがないように注意してください。
記念館の入口とは反対側に、寺院の入口があります。記念館からその入口にでると、目を奪われるような木の美しい彫刻があります。たしか伊豆の長八の作品ではありませんが、その素晴らしさには感銘を受けます。
こちらが、外から見た門の彫刻です。そして、寺院の正面では、長八の石碑やお墓を望むことができます。
また、近くの「伊豆の長八美術館」とセットで観光すると、より理解が深まります。ぜひ、足をお運びください。