千貫門

自然にできた海の鳥居として、伊豆を代表する名勝である千貫門。壮大な火山の根と洞窟、青く美しい海を愉しむ

松崎町雲見のジオサイトです。火山の根と称される、海底にあったマグマの通り道です。そこに海食洞(洞窟)ができ、門のようになりました。近くの私営の有料駐車場がございます。そこから徒歩で20分で到達できます。所要観光時間は、30分~60分です。
住所静岡県賀茂郡松崎町雲見
駐車場あり 有料(600円)

周辺情報千貫門

周辺の宿泊施設千貫門

1.遊歩道から、美しく青い海と崖を望むことができる!
2.壮大な火山の根とその海食洞、伊豆での屈指の名勝を愉しめる!
3.烏帽子山の山頂から眺めた後足を運ぶと、その壮大さ、雄大さがより感じられる!

松崎町雲見の千貫門。こちらは、伊豆の交通が完備され観光が隆盛した戦後より、現在も伊豆の名勝として挙げられるスポットです。写真などで見てはおりましたが、烏帽子山山頂から見た時に、行ってみたいと心を奪わました。しかし、台風等の影響でこちらにいく階段がしばらくの間塞がっておりました。最近修理され、2023年現在は問題なく足を運ぶことができます。念願かなって、やっと足を運ぶことができました。

千貫門にいくには、まずその付近の駐車場を確保しなければなりません。その付近は民宿が多く、その駐車場のいくつかが、観光用に有料駐車場として開放されています。駐車場に車を停め、看板に記載してある電話番号に電話をかけると、代金の回収に来ていただける形式です。駐車後は、千貫門遊歩道まで一分ほどです。情緒あふれる小川の先に、千貫門遊歩道が見えてきます。

この遊歩道は上りの階段と下りの階段になっており、10分ほど登り、5分程下るイメージです。階段はかなり急で、成人男性でも上りの階段で息切れします。ゆっくりと自分のペースでの散策をお勧めします。道は最初は広いのですが、途中から草木が増えていき、徐々に狭くなってきます。この遊歩道の大変さも、千貫門の感動のための下準備と考え、ひたすらに登るしかありません。

途中に案内板が設置されており、千貫門の地質学的な説明や、千貫門の由来を知ることができます。元々は、この近くにある烏帽子山の雲見浅間神社の門に見立てられ、「浅間門」と称されていたそうです。しかし、「見る価値が千貫文にも値する」という意味から、「千貫門」になったとのことです。

ハードな階段上りが落ち着くと踊り場になり、千貫門が見えてきます。

こちらはカモメでしょうか。陽の光と水面と妙にマッチしておりました。

そして、千貫門とは逆側には、青い海と美しい崖が広がります。

奥石廊崎のヒリゾ浜を彷彿とさせる美しく、青い海です。南伊豆、松崎の海は伊豆の中でも特段青いのが特徴です。おそらく、海底が砂ではなく小石、岩だからでしょうか。この辺りはもう少し調査をしてみます。

千貫門だけに焦点が当てられますが、反対側の海の美しさも必見です。

階段が下り終わると、お待ちかねの千貫門にたどり着きます。千貫門は、一言でいうと、地表に表した火山の根に、海食洞ができたものです。伊豆半島は元々海底火山であり、それが200万年前に本州に衝突し、現在の伊豆半島が形づくられました。千貫門と近くの烏帽子山は、海底火山の地下にあったマグマの通り道でした。それが地殻変動に伴い、地上に顔を出しました。このような地形は、「火山の根(火山岩頸)」と称されます。そして、風、波の浸食に耐え、今の姿があります。しかし、浸食によって中が抜けてしまい、海食洞が来出ました。このようにして、壮大なる千貫門が誕生しました。

階段を下りて、千貫門に向かうと、徐々に海食洞が見えてます。

こちらがほぼ正面から望む、千貫門とその海食洞です。

近くまで行くとかなり鮮明に海食洞(洞窟)が見えます。夏のシーズンなどは、この海食洞を通ってみても面白いかもしれません。

太陽の光が落ちてきて、海食洞と一致する、つまり夕陽のタイミングが千貫門の美しさを際立たせる瞬間です。今回は叶いませんでしたが、いつかは拝んでみたいものです。

千貫門の奥の浜には、茶色の岩があり。おそらくこれらも千貫門と同じく、火山の根なのでしょうか。近くで見ると岩脈のようなもの見えます。

近くで見ると、このような色や形をしています。

落ちていたその欠片。この欠片も数万年前のものと考えると、ロマンを感じますね。

千貫門の鑑賞を終え、ハードな階段をまた登り、下ります。よく見ると、落石を防止するためのネットが張られています。大きな落石はないにしても、小石の落石は十分に考えられます。頭上に注意し、帰路につきましょう。

帰路から眺める海もまた美しいです。ぜひ、足をお運びいただき、この美しさと壮大さをご鑑賞ください。

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