烏帽子山

数十万年前の地形を愉しみながら登る、標高162m。山頂にて、360度の絶景を独り占めしながら愉しむ

烏帽子山は、松崎町、雲見に位置します。その山頂には、雲見浅間神社が鎮座します。山頂に行くには、急な階段を登った後、山道を登る必要があります。山頂からは、360度の美しい眺望、千貫門などを望むことができます。おみ足や体力に自信がない方、悪天候時には登るのは控えてください。所要観光時間は、山頂を目指す場合は、2時間ほどです。
営業時間山頂まで行く場合は往復で120分ほどかかります、遅くとも17時までに麓まで戻れるように計画してください。
住所静岡県賀茂郡松崎町雲見
駐車場あり ※参拝者のみ

周辺情報烏帽子山

周辺の宿泊施設烏帽子山

1.富士山、南アルプス、岩地と雲見、そして青い海。それらを高さが異なる2つの絶景スポットより愉しめる!
2.山頂に向かう山道では、火山の根など、数十万年前の地形を愉しめる!
3.山頂は、人一人分のスペースしかないため、360度の絶景を独り占めできる!

松崎町 雲見の烏帽子山。その山頂では、見たこともない絶景が待っている。自然散策が趣味の知人から、かなり前から聞いていました。しかし、実際に登ることができたのは、その数年後、1回のみです。何かのついでではなく、これを目的にしなければ烏帽子山に登ることはできません。私の場合は、予定をしていて試みたものの、天候や足場の悪さで何度か断念もいたしました。山道が整備されきっているわけではないため、当日晴れていても、前日に雨の場合は控えたほうが無難です。2つの絶景スポットがあり、その一つは山頂への山道を登る前にあり、階段だけで行くことができます。

 

さて、烏帽子山の散策は、その麓の浅間神社の駐車場に駐車することから始まります。この鳥居をくぐり、先が見えない階段を登り始めます。

この先が見えない階段は、450段あります。息を切らしながらこれを上ります。手摺が設置されているのがせめてもの救いです。

この階段を登り切ると、賽銭箱が設置された神社が見えてきます。ここが山頂かと思いきや、山頂ではありません。山頂は、こちらからさらに山道を登った先にあります。

山道を登る前に、この神社の少し奥ある開けた場所に立ち寄ることをお勧めします。こちらが2つの絶景スポットのうちの一つです。こちらからは、富士山や透明度の高い海、烏帽子山の独特な壁面を愉しむことができます。

この付近に、磐長姫命(いわながひめのみこと)と木花咲耶姫命(このはなさくやのひめのみこと)の物語の案内板が設置されています。

このあたりの海は透明度がとても高く、岩地、雲見の地形の美しさと相まって、素晴らしい絶景を作っています。

階段を登った場所から見ると、このように下が見えません。先ほどの絶景は、この階段を登り切ったご褒美といえるでしょう。

この階段を登り切った感動に少し浸り、振り返ると、山道が視界に入ります。おそらく、多くの方が、本当に道なのか疑うかと思います。ご安心ください。こちらは道です。

この山道を恐る恐る登ると、随所にロープで道を誘導してあることに気づきます。

山道を登りながら周囲を見渡すと、随所に特異な岩が目に付きます。烏帽子山は、約200万年~60万年前に、伊豆半島が隆起した際に、地上に顔を出しました。そして、堆積した火山灰などが海流など浸食されました。しかし、マグマが冷え固まった部分は浸食に強く、マグマの通り道である火山の根は浸食されず残ったと聞きます。

横目に見過ごしてしまいそうですが、数十万年前の火山の名残がみられるというのは、大変貴重な経験です。我々、ホモ・サピエンスが地球に登場したのが約20万年前といわれていますたら、もしかしそれより前のものを見ることができる。まさしく、ジオパークの醍醐味といえるでしょう。

地球の歴史を感じながら山道を進むと、階段が見えてきます。この階段の先に、神社があることも目視できます。山頂はそろそろのようです。

山頂には、たしかに、神社がありました。ここで、磐長姫命(いわながひめのみこと)が祭られているのでしょう。この神社の辺りからは、雲見、岩地を見渡すことができます。

絶景を愉しんでいるうちに、神社の目の前につきました。そして、その裏にさらに上にいく階段があります。

この階段を使うと、神社が下に見えるくらいの高さに上がることができます。この上は人が一人入れるくらいのスペースになっています。ここが、標高162m烏帽子山の山頂であり、絶景スポットの残りの一つです。

このスポットからは、360℃周囲を見渡すことができます。海岸線に沿って目を走らせると、左の方には千貫門が見えます。この千貫門は、海食洞の中でもとても人気があります。浸食された部分が門のように見えるため、そのように名付けられました。ズームアップしていくと、門の先が少し見えます。

そのさらに左側は、透明度の高い、青い入り江。コバルトブルーという言葉がよく似合います。

海側を見渡すと、これまた美しい水平線を望むことができます。人が一人しか入ることができないため、その瞬間、この絶景を見ているのは自分だけ。絶景を独り占めしている状態です。

山頂に登るのには骨が折れるのは事実です。しかし、ぜひ、この絶景をお楽しみいただきたいです。

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