住所 | 静岡県下田市須崎1638 |
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駐車場 | あり |
下田須崎の恵比須島。御用邸が佇む、爪木崎から車で5分ほどに位置します。世界ジオパークに認定された伊豆の代名詞といっても過言ではないジオスポットです。こちらには爪木崎や九十浜に足を運ぶ際、足を何度か運んでいます。ゆっくり散策して一周40分から1時間ほどの島です。観光のプランにも組み込みやすいスポットです。
この恵比須島には、橋を使って入島します。橋といっても10秒くらいの短い橋ですが、橋を渡っていくということ自体が、秘境の雰囲気を醸し出しています。
橋を渡り終え島に到着すると、まず青い海に驚愕し、心を奪われます。下が砂ではなく岩場であるため、このように青くなるのでしょうか。大体の伊豆の海はみてきましたが、伊豆の中でも指折りの海の透明度です。
橋を渡った先の落石注意の看板があり、早くも地層を拝むことができます。
左側に地層、右側に青い海、それらに挟まれた小道を歩いていくと、1分ごとに光景が変わります。
自分の背丈の数倍ある崖のようにそびえたつ、白い縞模様の砂の層です。これは、火山から噴出した軽石や火山灰が海底に降り積もったり、海流に運ばれたものです。これは恵比須島自体が海の底にあり、須崎地区の隆起とともに陸に現れたことを意味します。
天候に恵まれ、日の光が降り注ぐと、その縞模様がより鮮明に観察できます。
しばらく歩き、道を挟んで左側に水たまりのような光景も見られます。しかし、もともと海としてつながっていたものを、道が遮り、波が入ったものでしょう。
しばらく歩くと、波食台が見えてきます。波食台は、波が浅瀬を削り、それが隆起に伴い海面上に姿を現したものです。
こちらは、カニです。このようにこの波食台には、多くの海の生物が生息しており、陸上からでもそれを眺めることができます。夏ごろに海水が冷たくない時期になると、磯遊びを楽しむ子どもでにぎわいます。たとえ大人であったとしても、この貴重な地形に降り立ってみたいと思うことでしょう。
しばらく道を歩くと、石の階段が見えてきます。その階段を上り、高台に進むと、「若山牧水の歌碑」や休憩所が設置されています。
そして、一面の波食台を望むことができます。この一面に広がる波食台は、畳のような平べったさと一面に広がっている様相より、「千畳敷」と称されます。ところどころ人工的に切り取られた跡が目立ちます。こちらは、石切場として利用されていた歴史があります。この跡は、その名残です。海底に積もった火山灰や軽石の地層は、加工がしやすく、耐火性にも優れているという特徴があります。これらは、伊豆石(伊豆軟石)と称され、各地で使用されています。この付近では、下田市街でお目にかかることができます
この高台を奥に進むと、「恵比須神社」と灯台が佇みます。この神社の付近では、7世紀~8世紀の土器が発見されております。この土器を使用して、海から来た神様を祀っていたとのことです。
こちらの神社から少し進むと、島の壁面に降りる階段がございます。その階段を降りると、島の入り口の端に戻ります。
しかし、恵比須島の散策はまだ終わりではありません。階段を降り、千畳敷に戻るように歩くと、海岸に沿った道がございます。
その道を歩くと、反対側と同様の白い美しい縞模様の地層が見えてきます。
この美しい地層を歩きながら進むと、白い美しい縞模様とは相反する、ごつごつした石が混ざってきます。このごつごつした石は、海底を流れた土石流です。こちら側においても、太古の海底の名残をみることができます。
名残を見ながら進むと、千畳敷と高台の入り口に続く階段が見えてきます。こちらの階段を使用し、今度は反対側から恵比須島を散策してみてください。同じ場所を通っても、右回りと左回りですと光景が全く異なります。この光景を見逃してしまうのは、あまりにももったいないです。
世界ジオパーク伊豆の中でも、そのジオらしさがあふれ出ている恵比須島。ぜひ、散策をお楽しみ下さい。
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